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糖尿病・代謝内科

糖尿病・代謝内科 診療紹介

小張総合クリニック

I.糖尿病のタイプ 現在は以下のように原因別に分類されています。
I 型糖尿病

IA 型糖尿病:自己免疫性疾患と考えられており、自身の免疫系が膵臓を攻撃し、内因性インスリン分泌能が徐々にあるいは急速に廃絶することでインスリン注射が生命維持に不可欠となるタイプです。膵ラ氏島関連自己抗体の採血がその診断に有効です。糖尿病としては重症低血糖になりやすく、血糖コントロールに難渋するケースが多い。また糖尿病以外の自己免疫性疾患、慢性関節リウマチや甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病)、自己免疫性肝炎、悪性貧血、自己免疫性膵炎などの合併が稀でなく見られます。
*緩徐進行性 I 型糖尿病(SPIDDM/LADA):一見普通の II 型糖尿病のようにみえて、血糖やA1cもそんなに高くないにも関わらず I 型特有の膵ラ氏島関連自己抗体が陽性の患者さまです。II 型糖尿病として治療を受けている患者さまの5%を占めるといわれています。急性発症 IA型糖尿病に比べてゆっくり膵臓の破壊が進行し、最後はインスリン分泌能が廃絶するといわれています。発症早期からインスリン療法を導入することで膵臓の破壊を遅らせることができると考えられており、初診時の診断が特に重要となります。

IB 型糖尿病:膵ラ氏島関連自己抗体が陰性にも関わらず内因性インスリン分泌能が廃絶している糖尿病です。高齢発症の I 型糖尿病に多いとされています。ただし、IA 型のなかには発症当初は膵ラ氏島関連自己抗体が陽性でも年々抗体価が低下し陰性化することがあり、初診時の診断が適切になされなかった IA 型が IB 型に多く含まれていると考えられます。
*劇症型 I 型糖尿病:IB型糖尿病の亜型と考えられています。A1cは軽度上昇~正常にもかかわらず、膵臓のインスリン分泌能が廃絶している状態で、膵ラ氏島関連自己抗体が原則陰性の患者さまです。膵臓の内分泌系細胞だけでなく外分泌系細胞も破壊されるため、膵酸素の上昇がみられるのが特徴です。

 II 型糖尿病

生活習慣や遺伝的・民族的な要素で発症します。インスリン分泌能は当初は温存されていて統合的なインスリンに対する反応性の低下が特徴です。インスリンに対する肝臓や筋肉などの反応性の低下(インスリン抗体性)とインスリン分泌の軽度低下が合わさって発症すると考えられています。(複数の遺伝子の障害が原因とされています。)
以下の3タイプにその病態の主体を分けることができます。

  • 高インスリン血症を伴うインスリン抗体性が主体。(インスリンが効かない)
  • インスリンは出せているが遅れて出てくる。(インスリンが遅い)
  • インスリン分泌が絶対的に低下している。(インスリンが出ない)

それぞれの病態に合わせた治療が重要となります。

妊娠糖尿病

周産期に耐糖能が悪化し血糖値が高くなる患者さまです。基礎に糖尿病の家系や境界型糖尿病などリスクファクターを持っている患者さまが多いとされていますが、そうでない方もおられます。産後もそのまま糖尿病に移行する場合があるので注意が必要です。

その他の糖尿病

胃切除後、すい臓疾患、肝臓疾患など基礎疾患に基づく糖尿病などです。

Ⅱ.当院での治療の特徴
糖尿病・生活習慣病全般
  1. 糖尿病・生活習慣病講座の開催
  2. 外来インスリン導入
  3. 近隣スポーツクラブとの連携
  4. 近隣開業医ドクターとの連携
  5. 糖尿病教育入院の充実

CGMS(24時間持続皮下血糖測定器)を導入しました。
「メタドロニック ミニメド CGMS-Gold」は、日本で初めて承認されたグルコースモニタシステムで、皮下に一時的に留置したセンサ(電極)により組織間質液(皮下組織を取り巻く液体)中のグルコース濃度の連続測定(1 日に最大288 回)を実現します。測定はひとつのセンサで最大3日間に渡って行い、得られた測定値はセンサに接続された携帯型のモニタシステムに5 分毎に電子的に記録されます。医師はパソコンを介して複数日に渡るグルコース値の日内変動などを解析し、目標値からの逸脱パターンを認識することで、糖尿病治療の最適化が可能になります。

CSII(インスリン持続皮下注ポンプ)について

インスリンポンプとは、24時間を通じて超速効型インスリンを注入する携帯型の小型機器です。携帯電話や携帯音楽プレイヤーほどの大きさで、皮下に留置された細いチューブとカニューレ(注入セットと呼ばれます)を通してインスリンを注入します。もちろん注入するインスリンの量は、お使いの方が変えることができます。
食事をする時は、インスリンポンプ上のボタンを用いてインスリンの追加注入量を増やします。これを「ボーラス」と呼びます。ボーラス量は、摂取する炭水化物の量や食前の血糖値に基づく算定値によって決めることができます。
インスリンポンプを使用する場合も、やはり1日を通じて血糖値を監視しなければなりません。インスリン用量をセットし、食事摂取や運動プログラムに基づいて用量を調節します。
インスリンポンプ療法は、糖尿病の管理に有用であり、1日の注射回数を減らすことにも役立つ可能性があります。インスリンポンプは携帯できるため、さまざまなライフスタイルに適合しやすいと考えられます。

 

空腹時血糖を下げる基礎インスリンの注入速度を時間ごとに細かく設定できるため低血糖を生じにくくすることが可能です。また生理前の血糖が高くなる時期やスポーツをする時など特別な状況の時のための設定を2パターン予め作っておくことができるので、ボタン操作ひとつで変更が可能です。
食後血糖を下げる追加インスリンの注入パターンは3通り選べます。胃無力症で食後低血糖を生じる患者様にはもっとも有効で、時間をかけて均一にインスリンを注入したり、2回に分けて注入したりが可能となります。また、パーティーや宴会、フルコースの食事をするときなど、ゆっくり時間をかけて食事をする際に、従来のインスリンでは低血糖になってもCSIIなら食事のスピードに合わせた設定が可能です。

I 型糖尿病

I 型糖尿病は II 型と異なりその他の自己免疫性疾患を合併することが多いのと、インスリン拮抗ホルモンであるグルカゴンの反応が悪くなるため、血糖コントロールが難しくなります。特に低血糖時は重症化しやすくなります。

  1. I 型糖尿病教室の開催
  2. インスリン持続皮下注ポンプ(CSII)の導入
緩徐進行性 I 型糖尿病

II 型糖尿病として治療されていたけれども調べてみたら IA 型で、それがわかったときには既にインスリンが全然出なくなっていた。したがってインスリン必要量が多くなるだけでなく、低血糖も生じやすくなり血糖コントロールが困難、などの症例が多く見受けられます。糖尿病初診時に I 型かどうかの確認をする必要があり、早期インスリン療法導入により膵臓のインスリン分泌能の廃絶を防ぐことが期待されます。

Brittle 型糖尿病

高血糖と低血糖を繰り返すいわゆるBrittle型糖尿病の原因として、インスリン抗体の存在、胃無力症、アジソン病などインスリン拮抗ホルモンの異常、インスリノーマなどがあげられます。
当院では高インスリン抗体血症で血糖値が乱高下する症例については、インスリン製剤の変更、血漿交換、CSI Iでの管理、免疫抑制剤・ステロイド療法等を試みています。

受付・診察時間


詳しくは下記ページをご確認ください。


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